『ドンケツ』の中でも圧倒的な存在感を放つのが、月輪会のトップに君臨する宮本会長です。
ロケマサやチャカシンですら頭が上がらない“本物の親分”として描かれ、そのカリスマ性は読者の間でも常に話題の中心となっています。
そんな宮本会長について、多くのファンが抱く疑問が「モデルは実在するのか?」という点です。
作品の舞台は北九州・小倉周辺。
作中ではロケットランチャーを撃ち込むなど、現実の北九州で実際に起きている重火器事件を連想させる描写も少なくありません。
そのため、月輪会は福岡の指定暴力団・工藤会がモデルなのでは?という噂も根強く語られてきました。
しかし、本当に宮本会長には実在モデルがいるのか。
それとも完全にフィクションとして生み出されたキャラクターなのか――。
この記事では、
・宮本会長のモデルの有無
・北九州の“リアル”との共通点
・なぜ読者は「実在しそう」と感じてしまうのか
これらを作中描写と現実の事件を照らし合わせながら、徹底的に考察していきます。
記事のポイント!
ドンケツ宮本会長のモデルは誰?北九州のリアルと作中描写から徹底考察

1.1 宮本会長に実在モデルはいるのか?結論は「いない」
結論から言うと
現時点で「宮本会長にはこの人がモデルです」と公式に明かされた情報はありません
作者のたーし先生がインタビューや紙面で
特定の実在人物をモデルにしたと語ったことはないと言われています
つまり、宮本会長のモデルは実在の誰かではなく理想のやくざ像を作者が追及してできたキャラクターなのではないかと思われます
- ヤクザ映画や任侠小説に出てくる理想の親分像
- 北九州という土地柄が持つリアルな空気感
このあたりをミックスして作り上げられたフィクション色の強いキャラクターと見るのが自然です
作中でも
若い頃から月組や月輪会の荒くれ者たちをまとめあげ
ロケマサやチャカシンですら頭が上がらない絶対的なカリスマとして描かれています
1.2 月輪会のモデルと工藤会の噂 宮本会長との関係
「宮本会長にモデルはいない」とはいえ…
作中の組織・月輪会については福岡県北九州市を拠点とする実在の指定暴力団 工藤会がモデルではないかという噂が昔からあります
共通点としてよく挙げられるのが
舞舞台が北九州 小倉周辺であることに加え
作中ではロケマサがロケットランチャーをぶっ放すシーンが登場します
現実に北九州でも 2024年5月に福岡県北九州市小倉南区の河川敷から複数のロケットランチャーや拳銃のようなもの 手榴弾のようなものが発見されました。
その後の福岡県警の鑑定で ロケットランチャーはいずれも実際に弾を発射できる本物だったことが確認されています
こうしたニュースを踏まえると、北九州という土地で現実に発生している重火器事件の存在と作中でロケマサが敵事務所へロケットランチャーを撃ち込むという過激な描写とが読者の中で重なって見えるのはごく自然なことだといえます
1.3 カリスマ描写がとにかくエグい
作中での宮本会長は
- 月輪会を一代で巨大組織に押し上げた立役者
- ロケマサやチャカシンですら前に出ると大人しくなる存在
- 野江谷からも「本物のカリスマ」と呼ばれる
といった形で徹底して別格扱いされています
この「作中評価の高さ」が読む側に実在感を与えていて結果として「絶対モデルいるでしょ」と感じさせる大きな要因になっているんだと思います
1.4 若い頃のエピソードがリアルすぎる
外伝では若い頃の宮本が
- 月組時代から北九州の愚連隊や若手ヤクザを束ねる中心的存在であり
- 他組織による侵略を阻むため、自ら奔走して地元の土地を守り抜いたキーマンとして描かれています
地元の治安状況や利権構造、若い衆の行き場といった
北九州特有のリアルな社会背景と物語が強く結びついているため
「これは何か実在の事件がモデルになっているのでは?」と感じる読者が出てくるのも当然といえるでしょう
1.5 それでもあくまでフィクションとして作られている
また 作品では具体的な事件名や実在組織をそのまま描くことは避けられており
- 架空の組名
- 架空の人物設定
- 誇張やデフォルメを加えた言動
といった “創作のフィルター” をきちんと通しています
この描き方から見ても たーし先生が
あくまでフィクションとしての一線を守りながら物語を構築していることがわかります
宮本会長というキャラクターも誰か特定の人物をそのままモデルにしたというより
- 昭和任侠映画に登場する理想の親分像
- 北九州という土地が持つアウトロー文化の空気感
- 作者自身が若い頃に見てきた “本物のヤバい大人たち”
こうした複数の要素を丁寧に煮詰めて生まれた
完全オリジナルのキャラクターだと考えるほうが自然です
だからこそ、実在とフィクションの境目が絶妙に揺らぎ読者の心に強烈なリアリティを残るんだと思います
ドンケツ:宮本会長のモデルは「誰か一人」ではなく読者の頭の中にいる

宮本会長は、野江谷にとって敵わないと分かっていても背中を追わずにはいられない――
そんな“本物の親分”だったのでしょう
その圧倒的な存在感は、尊敬と同時に強烈なコンプレックスも生み出し
だからこそ野江谷は「いつか必ず宮本会長を超えてみせる」という歪んだ決意を胸の奥に抱え続けていたのだと思います
その憧れが、嫉妬へ嫉妬が、焦燥へ焦燥が、野心へと変わっていくにつれ
いつしか彼の中で「会長を超えるためには、会を割るしかない」という極端な答えが形を成してしまったと思われます
2.1 十五夜組の“力”を使った野江谷の策略
そして野江谷は勢力を急拡大させていた十五夜組の“力”と“金”を巧みに利用し組員を意図的に暴れさせることで事件を誘発させました
その結果組を束ねる立場としての使用者責任が問われ宮本会長は逮捕されてしまいます
これは、月輪会という巨大組織の象徴を合法的に、そして確実に排除するための
野江谷による計算された一手だったのですの不在という“最大の隙”を突いてクーデターへと踏み切りました
憧れの相手だからこそ一度は真正面から戦ってみたい――その歪んだ願望が結果として月輪会全体を揺るがす、大きな抗争の火蓋を切ってしまったともいえるでしょう
やくざが暴れたことで発生した使用者責任により宮本会長は逮捕され若頭の安部山も
「会長の為に目立った行動がとれません
その空白を突くようにして、野江谷は十五夜組と好意にしていた組と月輪会を離脱しました
2.2 三つ巴の乱立と月輪会の分裂(相関図)

孤月組と朔組と華月組は宮本会長の任侠道を守るため月輪会からの離脱を決断しますこうして誕生した「月のはぐれ者」は本家月輪会、そして野江谷派と三つ巴でぶつかり、大規模な抗争へと発展していきました
その後、十五夜組が裏で暗躍し抗争の火種をさらに広げていきますが
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2.3 クーデター終息と村松の暗躍
しかし、最終局面で麻生と小田切の野望はロケマサたちによって潰され、十五夜組から押収されたその覚醒剤を取引材料として警察に提示します。宮本会長の釈放を勝ち取り抗争終結への道筋をつけた村松は「抗争終結の裏の立役者」と称されることになりました
宮本会長が釈放されて戻ってきた瞬間、それまで長期化していたクーデターは、一気に収束へと向かいます
圧倒的なカリスマを前にして多くの組員たちは迷うことなく本家へと戻り
宮本会長もまた野江谷以外の者たちには寛大な処分で迎え入れ月輪会の秩序は短期間で平静を取り戻していきます
こうして、野江谷が仕掛けたクーデターは事実上、そこで終幕しました
2.4 孤立していく野江谷の行き着く先
しかし、野江谷だけは違いました
組の象徴である宮本会長に刃を向け十五夜組と組んでまで会を割った張本人である以上彼に戻る場所はなく、最後は仲間にも見捨てられ、完全な孤立へと追い込まれていきます
子分たちからも次々と見放され、完全に孤立した野江谷は、ついに退く場所を失ってしまいます
宮本からは「引退するか、徹底抗戦か」その二択を突きつけられ
彼は最後の意地として、たった一人で宮本襲撃へ向かう決断をします
しかしその動きは、最後まで付いてきてくれたジイの通報によってすでに警察に察知されており
現場へ向かう前に包囲され 追い詰められてしまいます
混乱の中で県警の佐藤を誤って負傷させそのまま成り行きで人質に取ってしまった野江谷は
警察車両と野次馬に囲まれ次第に冷静さを失って狼狽する姿を晒します
2.5 壮絶でありながら美学すら帯びた最期
そんな彼の前に偶然居合わせたロケマサが「何さらしとんねん」と言わんばかりに嘲笑したことで
野江谷は一瞬にして正気を取り戻します
そしてヤクザを忌み嫌う佐藤ら警察や周囲の野次馬を前に
「裏の世界でしか生きられん人間の受け皿が、ワシらや悪党を抑えつけるためにおるんや」と
ヤクザという存在の必要性と矜持を静かに、しかし確かな重みで語り切ります
その直後「ヤクザ、バンザイ」
そう言い残し、自らの頭を撃ち抜いて果てました
その最期は世間からは“凶悪事件”と断じられたものの
裏社会の者たちからは「見事な散り際」と称えられ、ロケマサでさえ「お見事」と敬意を込めて語ったほどでした
ドンケツ宮本会長がモデルは謎のまま:孤月の独歩と華月の飛躍が告げる新時代

3.1 抗争を経て揺れ動く宮本会長の価値観
宮本会長は今回の抗争を経て 今後ヤクザはどう生きるべきかを深く考えるようになります
月輪会が存在することでこの町の秩序が保たれ 他の地域から無秩序な組織が流入するのを防いできた
自分たちのような裏社会の人間が姿を消せば 逆に無法者が好き放題に入り込み 町の治安が崩れかねない
その危機感が会長の胸にはっきりと刻まれていきます
ヤクザにはヤクザにしかできない役割がある
その信念を胸に 宮本会長は組織の在り方そのものを見つめ直し 大胆な改革へと踏み切ろうとする
裏社会の力を無闇に振るうのではなく 町を守るためにどう使うべきか
抗争を生き延びたからこそ 彼はその答えを形にしようと動き始めるのです
3.2 月輪会の解散と“精鋭だけの月輪組”への再構築
宮本会長は抗争を機に 規模だけを追い求めるこれまでの体制に終止符を打ちます
月輪会を解散し 新たに月輪組として再出発する道を選びます
その構成は直系二親等までに限定し 組長も十人に満たない小さな組織へと縮小する方針を固めます
二千人もいた構成員は三分の一にまで削り
十五夜のように素行の悪い者 守るべき筋を通せない者を徹底的に排除し
本当に必要な人間だけを残す改革に踏み切ります
最終的には百人以下の精鋭だけで構成される月輪組へと生まれ変わり
かつて存在した伝統の侠客のように、義を重んじ 人を守り 町を支える裏の存在としての道を目指していくと
宮本会長の中で ヤクザとは何かという問いへの答えがついに形を持ちはじめた瞬間だったと言えるでしょう
3.3 理想か無謀か それでも宮本会長は前へ進む
しかし そんな理想が本当に実現できるのかという疑問が立ちはだかります
まず問題になるのは資金の確保であり資金がなければ組員は再び暴走し
薬物や違法な稼業に手を出してしまい 、町の治安を逆に悪化させかねません。
さらに勢力を弱めれば 他地域の組織が北九州へ押し寄せる危険もあります
誰が見ても無謀に映る改革であり、多くの人が不可能だと首を振るような挑戦を
宮本会長はあえてやろうとしています
彼は一度壊れかけた裏社会の秩序を 力ではなく「形」で示し直し、月輪組という 小さくとも揺るがない侠客集団へ再構築する道を選びました。誰もが無理だと笑う改革を ひとつずつ現実へと変えていくその姿に
不可能を可能へと転じるカリスマ性が宿っているのは間違いありません
もしかするとこれこそが
宮本会長という男の真骨頂なのかもしれません
3.4 孤月の独歩と華月の飛躍 月輪組再生の幕開け
今回の抗争で名を上げた月のはぐれ 朔組は戦いをもって身を引き、それを機に事実上の解散となります
そして孤月組もまた 宮本会長が目指す任侠の在り方と自分たちの流儀との違いを痛感し、これ以上迷惑をかけぬよう 一本独歩の道を歩むことを選びます
一方で この抗争で最も輝いたと言ってもいい華月組の村松はロケマサから月輪組へ戻るよう強く勧められ
ついに新生月輪組の若頭という大役へと抜擢されます。その出世は月輪組の再編において象徴的な一歩であり
村松自身の侠としての覚悟を示す瞬間でもありました
ドンケツ実写キャストまとめ 超豪華メンバーが勢揃いしたDMM版がヤバい
実写版ドンケツ 第1話 YouTubeで無理が配信していたので見る 最初職場の人から聞いた時は「…実写?何言ってるか分からない」でしたの …チャカシン役は金子ノブアキ! マル暴佐藤が安田顕 親分達は細く貫禄が無くイメージと違うなぁ(個人的感想)
— ヤジャ (@yaja_0811) April 28, 2025
#ドンケツ pic.twitter.com/THNrZNYe9f
2025年4月25日からDMM TVで独占配信が始まった実写ドラマ『ドンケツ』は、その圧倒的なキャストの豪華さでも大きな注目を集めています。
主人公・ロケマサを演じるのは、徹底した肉体改造で役に挑んだ伊藤英明さん。その存在感と迫力は、まさにロケマサそのもの。さらに、原作でも人気の高い濃厚キャラクターたちが、実力派俳優によって見事に再現されています。
| 役名 | 俳優名 |
|---|---|
| 沢田政寿(ロケマサ) | 伊藤英明 |
| 佐藤一(刑事) | 安田顕 |
| 山倉慎之助(チャカシン) | 金子ノブアキ |
| 相場桃次郎 | 今井翼 |
| 内村タツオ | 葉山奨之 |
| 平山元(ゲンコ) | 久保田悠来 |
| 杉田丈二 | 早乙女太一 |
| 麻生洋助 | 浅香航大 |
| 渡瀬大志(孤月組組長) | 寺島進 |
まさに“オールスター”と呼ぶにふさわしい布陣で、原作ファンはもちろん、ドラマから初めて『ドンケツ』の世界に触れる人でも、その圧倒的な熱量と迫力に引き込まれること間違いありません。
豪華俳優陣が織りなす濃密なバイオレンスエンターテインメントから、目が離せない作品となっています
ドンケツ宮本会長は誰がモデル?北九州のリアリティと外伝エピソードが生む圧倒的カリスマ性の概要
記事の内容をまとめました
1 宮本会長のモデルについて
- 宮本会長に「実在モデルがいる」と公式に明かされた事実はない
- 作者たーし先生は特定人物をモデルにしたとは語っていない
- 宮本会長は
・理想の親分像
・昭和任侠映画のキャラ
・北九州の空気感
・作者が見てきた“本物のヤバい大人”
などを混ぜて作られた創作キャラクターと考えるのが自然
◆2 月輪会のモデルは工藤会?という噂
- 作品の舞台が北九州・小倉周辺のため比較されやすい
- 作中でロケットランチャーを撃つ描写が、北九州で実際に起きた重火器事件を連想させる
- そのため「月輪会 = 工藤会モデル説」が読者の間で語られる
- しかし作中では実在名称を避け、架空組織として描かれている
◆3 読者が「実在しそう」と感じる理由
- 宮本会長のカリスマ描写が圧倒的
・ロケマサやチャカシンすら頭が上がらない
・若い頃から北九州の愚連隊を束ねた中心人物として描かれる - 外伝で語られる若い頃のエピソードがリアルすぎる
- 北九州の治安やアウトロー文化と密接にリンクしている
◆4 実在モデルがいないのに“リアルな理由”
- 作者が創作としての線引きをしているため
・架空の人物名
・架空の組織名
・誇張した描写 - 複数の現実要素をミックスしているため、逆に「いそう」と錯覚する
■物語パート(クーデター・抗争の流れ)
◆5 野江谷の宮本会長への歪んだ憧れとクーデター
- 野江谷は宮本会長への憧れが歪み「超えるには会を割るしかない」と錯覚
- 十五夜組の金と力を利用し故意に事件を誘発
- 使用者責任で宮本会長を逮捕させ、最大の隙を作る
- 野江谷派・本家月輪会・月のはぐれ(孤月組・朔組・華月組)の三つ巴へ発展
◆6 抗争での十五夜組の暗躍
- 事件を拡大させ混乱をさらに誘発
- 麻生と小田切が裏で野心を膨らませる
- 最終局面でロケマサたちが野望を潰す
◆7 抗争の裏の立役者・村松
- 華月組の村松が十五夜組から押収した覚醒剤を警察への取引材料に
- 宮本会長の釈放を勝ち取り抗争終結の決定打に
- 「抗争終結の裏の立役者」と呼ばれる
◆8 宮本が戻った瞬間にクーデター終了
- 圧倒的カリスマにより組員たちは本家へ帰還
- 宮本会長は野江谷以外に寛大な処分を下す
- 月輪会の秩序は短期間で平静へ
◆9 野江谷の孤立と壮絶な最後
- 裏切り者として戻る場所がない
- 子分にも見捨てられ完全孤立
- 宮本から「引退か徹底抗戦か」を突きつけられる
- 最後の意地で単独襲撃を試みるも警察が察知し包囲
- 混乱で佐藤刑事を負傷させ人質に
- ロケマサに嘲笑され正気を取り戻す
- 「裏の世界でしか生きられん人間の受け皿がワシらなんや」と語る
- 「ヤクザ バンザイ」と言い残し自決
- 裏社会では「見事な散り際」と称えられる
■抗争後の未来編
◆10 宮本会長の価値観の揺らぎと改革決意
- 裏社会が消えると治安が逆に悪化するという危機感
- ヤクザにしかできない役割があると再確認
- 規模ではなく「義」と「形」で町を守る道へ
◆11 月輪会の解散と“精鋭だけの月輪組”へ再編
- 月輪会解散
- 直系二親等のみの小規模組織へ
- 2,000人規模を三分の一へ削減
- 百人以下の侠客集団に生まれ変わる
- 伝統的な任侠を目指す方向へ
◆12 理想か無謀かと揺れる現実
- 資金問題
- 組員の暴走リスク
- 他組織進出の危険
- それでも改革を進める宮本のカリスマ
◆13 孤月の独歩と華月の飛躍
- 月のはぐれ・朔組は解散
- 孤月組は独立し迷惑をかけぬ道へ
- 華月組の村松は若頭に大抜擢
- 新生月輪組の象徴的存在となる


