皆さんはハンニバルという人物をご存じでしょうか
私は名前だけは知っていたものの、どのような偉業を成し遂げた人物なのかまでは理解していませんでした
しかし、漫画『アド・アストラ』を読むことで
初めてハンニバルという男の凄まじさを知ることになりました
ローマを追い詰めた天才的な戦略、圧倒的な行動力、そして強烈な信念
そのすべてが物語を通して鮮やかに描かれており
歴史の教科書だけでは伝わらない魅力に気付かされます
「名前は知っているけれど、何をした人物なのかは知らない」
かつての自分と同じ人にこそ、ぜひ触れてほしい物語です
記事のポイント!
漫画アド・アストラは打ち切りじゃなかった ハンニバル最強伝説と全巻の面白さを語る

『アド・アストラ』は打ち切りじゃない 、漫画全巻としての完成度と私の評価を徹底レビュー
結論からお伝えすると、漫画『アド・アストラ』は打ち切りではありません。全13巻で物語を完結させています
作画を担当したのはカガノミハチ氏で、作品は『ウルトラジャンプ』にて2011年4月号から2018年2月号まで連載されました・
7年近く続いた長期連載であり、作者の構想どおりに幕を閉じています
では、なぜ「打ち切りだった」という噂が流れたのか、その理由は明確ではありませんが、おそらく物語終盤の展開が駆け足に見えたことや
ファンの間で「もっと続きが読みたかった」という声が多かったことが誤解を生んだと考えられます
しかし実際には、作品はしっかり完結しており、打ち切りという事実はありません。内容もしっかりしており、絵画も上手で私の評価ですが良好な作品でした
『アド・アストラ』3巻まで無料で読める 漫画BANG!で魅力を体感しよう
2025年12月8日現在 漫画BANG!では『アド・アストラ』が3巻まで無料で読めます
まずは少しだけ試すつもりが 気付けばハマってしまうかもしれませんよ
それほど読みやすく 面白さがぐっと伝わってくる作品です
【悲報】ハンニバルさん 古代で無双しすぎる
漫画アド・アストラは打ち切りじゃない ハンニバル最強の戦術とスキピオの覚醒を読む

幼い日に定まった宿命とカルタゴの背景
ハンニバルの運命は 幼い日に父ハミルカルに連れられてバール神の神殿を訪れたときに決まりました
その場所で彼は ローマへの永遠の敵意を誓わされます
そして彼は フェニキア語で「バールに愛されし者」を意味する
ハンニバルという名を授けられました
この瞬間こそが 彼の生涯を大きく方向づける宿命の始まりでした
この儀式こそが後に世界史を揺るがす指揮官を生み出す転機となりました
バールはキリスト教以前の中東世界で広く崇拝された神であり
ハンニバルが生まれ育ったカルタゴでも重要な信仰の中心でした
カルタゴはフェニキア人が築いた植民都市で 現在の北アフリカつまり旧チュニジアの地に位置していた国家です
古くから交易と海運で栄え 独自の文化と宗教を持つ豊かな国でした
こうしてフェニキアの血を受け継ぎ バール神に誓いを立てた少年は
やがて古代地中海世界に恐るべき名を轟かせることになるのでは
ハンニバル・バルカの凄さ
1.意味不明アド アストラ:ハンニバル最大の偉業といわれる冬のアルプス越え

ハンニバルの凄さを語るとき
最も象徴的なのが冬のアルプス越えです
彼は現在のフランスにあたるガリア地方を抜け
そのままアルプスへ突入したと考えられています
冬山がどれほどの脅威を持つかは 日本の歴史からも分かります
1902年 八甲田雪中行軍では 旧陸軍の兵士199人が訓練中に命を落としました
近代でさえ 冬の山は人間の力を超えてくる危険そのものの存在です
2.4,000メートル級の山々を大軍で越えるという軌跡
ましてアルプスは 2,000メートル~4000メートルを超える山々が連なる世界屈指の山脈です
吹き荒れる寒風 氷雪 落石 深い渓谷
当時の装備や技術を考えれば
そこを大軍で越えるなど本来は不可能に近い挑戦でした
それでもハンニバルは兵を率いて前進し
奇跡ともいえるアルプス越えを成し遂げました
まさにこの偉業こそが
彼が後世まで語り継がれる理由のひとつといえるでしょう
3.ハンニバル戦争の幕開け ティキヌス川で起きたローマの惨敗を読み解く
両軍の最初の衝突は 現在のティチーノ川近くのほとりで行われた偵察戦でした
ローマ軍は約4000 ハンニバル軍も約4000
ほぼ同規模での小規模な戦いだったと考えられています
しかし結果は明確で ローマ側の惨敗でした
指揮官プブリウスは重傷を負い 戦場から退く際
自分の息子に抱えられて命からがら逃げ出したと言われています
このティキヌス川の戦いこそが
ハンニバルがローマに猛威を振るう長い戦いの幕開けとなりました
4.濃霧と湖を利用した完璧な奇襲 ハンニバルの天才性

戦いの当日 トラシメヌス湖畔には濃い霧が広がり
視界はほとんど利きませんでした
イタリア中部最大の湖に沿う細い道を進むフラミニウス軍は
まさに袋小路に入り込んだ状態でした
ハンニバルは周囲の丘や林に伏兵を完全に潜ませ
音を立てることすら禁じ 完璧な奇襲体制を整えていました
そしてローマ軍が完全に陣形を崩した瞬間
伏兵が一斉に襲いかかります
混乱したフラミニウス軍は成す術がなく2万5000のうち1万5000人が死亡しました
指揮官フラミニウス自身も戦死し
一方 カルタゴ側の損害は2000人未満でその多くがガリア人傭兵でした
湖と霧という自然地形を最大限に活かし、敵を誘導し 包囲殲滅を成し遂げたこの戦いは
ハンニバルがいかに戦術の天才であったかを示す象徴的な戦いといえます
5.カンネーの戦場とローマにとっての重要性
カンネーの戦場は 南イタリアのアドリア海側に広がるプーリア平原に位置し
ここにはローマの重要な食料貯蔵庫がありました
この広大な平地こそが ハンニバルの戦術が極致へと達する場所となります
6.ハンニバルの弓形陣形とローマの伝統戦術
ハンニバルはあえてローマ軍を平地に誘い込み
弓形の陣形で迎え撃ちました
対するローマ軍は 一糸乱れぬ三列縦隊を組み
重装歩兵の突破力で敵陣を中央から切り裂く伝統戦法で進軍します
ローマの突破力は圧倒的であり
ハンニバルの中央部隊は押し込まれ 後退を余儀なくされました
しかし それこそがハンニバルの狙いでした
7.包囲殲滅の完成 ハンニバル戦術の極致

弓形陣形の中央が押し込まれるほど
左右の翼が前へとせり出し
巨大な弧が閉じるようにローマ軍を包囲していきます
これにより完全な包囲殲滅が成立しました
包囲されたローマ兵は
どこから攻撃されているのか分からず
複数方向からの突撃に対応できずに崩れ去ります
カンネーの戦いはまさにハンニバル戦術の極致と呼べる瞬間でした
8.惨敗するローマと それでも折れない国家の強さ
結果は悲惨でした
ローマ側ではコンスルパウルス
前コンスルのフラミニウス
前ディクタトルのミヌーティウスを含む
80名の元老院議員が戦死
8万人の兵のうち6万人が死亡し
1万人が捕虜となりました
ほとんどの者がローマの滅亡を確信する中
それでもローマという国家は希望を捨てませんでした
どれほどの窮地に追い込まれても立ち上がる
その不屈こそが後の反撃へとつながっていくのです
9.漫画アド・アストラで読む スキピオとハンニバル 古代最強の頭脳戦とは
このままローマが滅びてしまうのではないか
そう思わせるほどの絶望が広がりましたか
ローマはここで終わる国ではありませんでした
むしろこの窮地こそが ローマをさらに強く成長させていきます
そして ハンニバルの戦術を理解し
それに対抗できる知略を身につけた人物が現れます
後の名将スキピオです
彼はハンニバルの生きた戦術書ともいえる戦い方を徹底的に学び
やがて運命の対決へと向かっていきます
これ以上はネタバレはもったいないので、 ここまでにしておきます
続きはぜひ『アド・アストラ』で楽しんでください
歴史のダイナミズムとふたりの天才のぶつかり合いが
きっとあなたを物語の深みに引き込んでくれるはずです

