スタジオジブリの不朽の名作『天空の城ラピュタ』。
空に浮かぶ伝説の城を巡る、少年パズーと少女シータの壮大な冒険は、今もなお多くの人の心をとらえて離しません。滅びの呪文「バルス」によってラピュタは崩壊し、二人は無事に地上へと戻ります。
その結末は、希望に満ちたラストとして語り継がれてきました。
しかし、物語の余韻に浸る一方で、「あの後、彼らや世界はどうなったのか?」と想像を巡らせるファンも少なくありません。
ラピュタに秘められた高度な技術、人間の果てなき欲望、物語に登場した軍や権力者たち――。それらを思い返すと、単純なハッピーエンドでは済まされない何かが、裏にあったのでは…と考えてしまうのも自然なことかもしれません。
本記事では、そんな『ラピュタ』の“その後”について、ファンの間で語られている様々な考察や都市伝説をもとに、その真相に迫ります。
記事のポイント!
ラピュタ崩壊後、世界は本当に悲惨になってしまったのか?技術と人間の業が生む可能性
父の遺伝子を完全に継承してます。
— 999Ryuji (@999Ryuji) May 6, 2025
どんな模型でも、一切妥協はしません。
因みに写真は
ラピュタのロボットとルパン三世のラムダ。#BlueOcean pic.twitter.com/nGjOgcooA0
ラピュタ崩壊は本当に世界を救ったのか?
『天空の城ラピュタ』のクライマックスで描かれるラピュタの崩壊は、果たして世界にとって「救い」だったのでしょうか。
天空に浮かぶ巨大な城が地上に落下することはありませんでしたが、その存在自体が、世界の均衡を大きく揺るがすものだったとか考えられます。
ムスカのような野心家は最期を迎えましたが、ラピュタの技術を狙っていた各国の政府や軍隊の思惑までが消え去ったとは考えにくいのです。
飛行石を動力源とする高度なテクノロジー、ロボット兵器、そして空中艦隊を制御するシステム。
それらの全てが完全に失われたとは限らず、一部は地上に落下したり、回収されたりした可能性があります。
その破片や情報が、果たして平和のために活用されるか、それとも新たな兵器開発の材料として利用されるか——その答えは、人間の在り方次第なのです。
技術の残骸がもたらす新たな争いの火種
ラピュタが崩壊しても、問題は解決していません。
むしろ、「失われたテクノロジー」が地上に持ち込まれたことで、新たな争いが始まる危険性すらあるのです。
物語の序盤から描かれていたように、人間は未知の力を手にしたとき、それを権力や支配のために利用しようとします。
仮に、飛行石のかけらやロボット兵の部品が悪意ある人物の手に渡ったとすれば、再び世界を揺るがすような破壊的な兵器が生まれても不思議ではありません。
そして、ムスカのような思想を持つ者が一人いなくなったとしても、同じような欲望を抱く人間がこの世界にいなくなるわけではないのです。
ラピュタが崩壊したことが、むしろ「人間の業」をより露骨にあらわにする引き金になったと考えることもできるでしょう。
『ナウシカ』のような荒廃した未来へ?
このような悲観的な視点から、『ラピュタ』の世界が『風の谷のナウシカ』のような荒廃した未来へと繋がっていく可能性を想像するファンもいます。
ナウシカの世界では、高度な科学文明が自らを滅ぼし、生き物が棲みにくい瘴気に包まれた世界が広がっていました。あれもまた、人間の知恵と欲望の結果だったのです。
もしラピュタの技術が再び争いのために使われるようなことがあれば、同じ運命をたどることも十分にありえます。
ラピュタという文明の遺産は、夢やロマンを与えてくれる一方で、「手にしてはいけない力」という教訓も同時に投げかけています。
「パズーの悲劇」都市伝説は真実か?ラピュタ その後 悲惨説の代表例とその否定
私のジブリ最推しキャラはドーラ
— 厚みのあるハム (@atuiham) April 16, 2025
女は度胸 pic.twitter.com/CGM9PjMwSA
「パズーの悲劇」とは?——信じたくない都市伝説の正体
スタジオジブリの名作『天空の城ラピュタ』には、物語のその後を描いた「裏エンディング」として、あまりに悲惨な都市伝説が存在します。
それが「パズーの悲劇」と呼ばれる噂です。この話はファンの間で長年語り継がれ、ネット上でもたびたび話題になりますが、あまりに衝撃的な内容から「本当に存在したのでは?」と信じる声すらあります。
ラピュタのその後に何があったのか?ファンを震撼させた都市伝説の全貌
ある都市伝説では、ラピュタ崩壊後の物語は想像を絶する悲劇へと続いていたと語られています。
かつての仲間だったドーラ一家によって、パズーは無残にも命を奪われ、その身体には深い傷が刻まれたとも…。
そしてシータもまた、過酷な運命から逃れることはできなかったとされています。
誰もが耳を疑うような内容です。特にショックなのは、終盤でパズーとシータに親身に接し、彼らを助けたドーラ一家が加害者として描かれている点です。
この説では、ドーラ一家がラピュタの残された技術や財宝を狙っていたとされ、パズーたちがその障害になったために排除された、という推測がなされます。
しかし、作品を観た多くのファンが感じたように、ドーラ一家は確かに空賊ではありますが、義理堅く人情深い人物たちでもあります。
彼らがそのような残虐な行動に出るとは考えにくく、この点が噂の「作り物感」を強く印象づけます。
加えて、この「パズーの悲劇」がまるで“裏エンディング”として実際にテレビで放送されたかのような「目撃証言」がネット上に存在していることも、噂が拡大した一因です。
「確かに見た」「子どもながらにトラウマになった」といった証言が複数存在しており、話を信じたくなる雰囲気を生んでしまっています。
ただし、これらの証言の信憑性は極めて低く、記憶違いやネットでの創作が広まった結果とも考えられています。
ジブリが異例の公式否定ラピュタ ——「全くのデマである」
この都市伝説があまりに大きな影響力を持ったため、普段は憶測に対して反応しないスタジオジブリが、**公式に「完全なデマである」**と否定する異例の対応を取りました。
ジブリが公式にコメントを出すのは極めて珍しいことであり、それだけこの噂が作品の世界観やキャラクターのイメージに悪影響を与えてしまった証と言えるでしょう。
「パズーの悲劇」は、ネット上の考察や創作の中で生まれた“作り話”に過ぎません。
発生源の特定は困難ですが、作品に対する強い思い入れや、「ラピュタの技術は地上に影響を与えたはずだ」といった深読みが重なった結果、このような物語が紡がれてしまったのでしょう。
しかし、私たちが本当に信じたいのは、困難を乗り越えて希望を手にしたパズーとシータが、平和な未来を歩んでいくという明るいエンディングです。
どれほど心を揺さぶる都市伝説が存在しても、ジブリが描いた本当のメッセージを大切にしたいものです。
ラピュタのその後 :半年後のパズーとシータの結婚は?
『天空の城ラピュタ』は、少年パズーと少女シータが織りなす冒険と成長の物語です。
空から降ってきたシータをきっかけに始まるふたりの旅は、数々の困難を乗り越えながら、互いへの信頼と絆を深めていきます。
ラピュタが崩壊し、物語が幕を閉じたあと――ふたりは地上へと戻りますが、その後の姿が描かれていないだけに、多くのファンが「彼らの未来はどうなったのか?」と想像を膨らませています。
多くの人が望むのは、パズーとシータがそのまま一緒に暮らし、やがて幸せな結婚をするという温かな未来です。パズーの夢だった飛行機を完成させて、ふたりで空の旅に出る。
あるいは、炭鉱の町テスラで静かに寄り添いながら暮らす――そんな希望にあふれた“その後”を思い描くファン考察も数多く存在します。
小説版で描かれた“ふたりの未来”とは
実は、映画と同時期に発売されたノベライズ版『天空の城ラピュタ』には、ラピュタ崩壊後のパズーとシータについて、少しだけ“その後”が語られています。
物語によると、崩壊後のふたりは半年間を共に過ごします。
しかしその後、シータは故郷である「ゴンドアの谷」へと帰っていきます。
けれども、別れがふたりの関係の終わりを意味するわけではありません。
故郷に戻ったシータのもとに、パズーから手紙が届きます。手紙には、オーニソプターが完成したこと、そして「必ず会いに行く」との約束が書かれていました。
花束を手に、パズーはその約束を果たすために出発します。夢だった飛行機(オーニソプター)を完成させ、シータのもとへ飛び立つ――物語は、希望を胸に締めくくられます。
この描写は、映画本編では語られなかった“後日談”として非常に貴重なものであり、しかも原作に準じた公式的な立場の内容です。
そこからは、ふたりの関係が今後も続いていくという希望と、再会に向かって歩み出す意志がしっかりと感じ取れます。
ラピュタという巨大な遺産が崩れ去った後も、パズーとシータの未来は「悲劇」ではなく、「希望」に満ちている――それが原作サイドからも示されているのです。
困難を乗り越えたふたりだからこそ、穏やかで、温かい日々がきっと待っている。そう信じたくなるような、静かな余韻を残すエピローグです。
ラピュタのその後、悲惨な世界:ナウシカ滅びの世界へ繋がる可能性?

ラピュタとナウシカ――つながる世界観?
スタジオジブリのファン、特に宮崎駿監督の作品を深く愛する人々の間では、作品同士に共通するテーマやモチーフを見つけ出し、「実は世界が繋がっているのではないか?」といった考察がたびたび話題になります。
その中でも『天空の城ラピュタ』と『風の谷のナウシカ』の間には、いくつかの興味深い共通点があります。
たとえば、どちらの物語にも「かつて栄えた高度な文明が滅び、その遺産が現在の世界に影を落としている」という設定が見られます。
特に注目されているのが、ラピュタに登場するロボット兵と、ナウシカに登場する巨神兵の類似性です。
見た目の造形だけでなく、人類の手に負えない破壊力を持つ点などから、「このふたつは同じ技術、あるいは同一の文明から生まれたのではないか?」というファンの想像が広がっています。
「ラピュタのその後」がナウシカの世界に?
こうした共通点から、一部のファンの間では「ラピュタ崩壊後の未来が、ナウシカの世界へと繋がっていくのでは?」という説も囁かれています。
つまり、ラピュタに残されていた科学技術が、やがて人類によって再び悪用され、大規模な戦争や環境破壊を引き起こし、最終的にナウシカで描かれるような荒廃した世界へとつながっていったのではないか――という仮説です。
もちろん、これはあくまでファンの想像による“都市伝説”のひとつであり、スタジオジブリが公式に認めている設定ではありません。
実際には『ラピュタ』も『ナウシカ』も、それぞれ独立した作品として制作されています。
とはいえ、宮崎駿作品に共通する「文明の栄華と崩壊」「自然と人類の関係」「技術の光と影」といったテーマが、作品間に深い繋がりを感じさせるのも事実です。
もしラピュタのその後が平和ではなく、破滅の道を辿ったとしたら――確かにナウシカの世界観と重ね合わせて考えたくなる気持ちも、どこか自然なものなのかもしれません。
ラピュタ その後 小説・漫画:公式な続編は存在するのか?
『天空の城ラピュタ』の「その後」を知りたいと思うファンの中には、映画の続きが小説や漫画で描かれていないか探した方も多いことでしょう。
しかし、映画公開後に出版された小説版や漫画版は、公式に「その後」の物語を描いた続編ではありません。
小説版と漫画版は続編ではない
まず、小説版『天空の城ラピュタ』(徳間書店刊)についてですが、これは宮崎駿監督自身が執筆したものではなく、映画の脚本を基にしたノベライズ作品です。
映画で描かれなかったパズーとシータの半年後の様子について触れられてはいますが、本格的な続編ストーリーが展開されるわけではありません。
あくまで映画本編を別の形で楽しむための作品となっています。
次に、漫画版についてですが、こちらは主にアニメージュコミックススペシャルとして出版されたフィルムコミック形式のものです。
映画のフィルムをそのままコマ割りして吹き出しを加えたもので、映画本編の内容を追体験するための作品です。オリジナルの漫画として「その後」が描かれた公式作品は存在しません。
つまり、『天空の城ラピュタ』において「その後」の物語を公式に描いた小説や漫画は存在しない、というのが結論です。
「ラピュタ その後 悲惨」のような結末が公式設定として存在するわけではなく、ファンの間で語られる「その後」に関する情報は、ファン考察や非公式な二次創作、あるいは都市伝説に基づいたものです。
ラピュタと軍隊のその後:権力の行方と世界の安定
物語の敵役である軍隊は、ラピュタの強大な技術を手に入れることを目的としてムスカと組み、パズーたちを追い詰めます。
しかし、ムスカが滅びた後、軍隊の首脳部や組織そのものは消滅したわけではありません。ラピュタの力を手に入れるという目標を失った彼らは、その後どうなったのでしょうか。
軍隊の再編と新たな対立の可能性
ラピュタ崩壊後、軍隊は責任問題を抱え、再編成や新たな権力争いが起こる可能性があります。
また、ラピュタから回収できたわずかな技術の残骸を巡り、軍隊内部や他国との間で対立が生まれることも考えられます。
軍隊という組織は常に力を拡大しようとするため、ラピュタを失った後、他の国々や勢力と争いを起こし、再び悲惨な戦争が訪れることも考えられます。軍隊が単に解体されることは考えにくく、彼らの動向は地上世界の平和を左右する重要な要素となるでしょう。
参考資料:【ゆっくり解説】天空の城ラピュタの裏エンディングでパズーが悲惨なことに…
天空の城ラピュタ その後 悲惨?ファンの間で囁かれる衝撃の考察と噂の真相の概要
- 『天空の城ラピュタ』には公式な続編はなく、「その後」はファン考察や都市伝説の領域である。
- ラピュタの技術や人間の欲望、軍隊の存在から、その後の世界が悲惨なものになった可能性も一部で想像される。
- 「パズーの悲劇」という、主人公たちの悲惨な運命を描いた衝撃的な都市伝説が存在する。
- スタジオジブリは「パズーの悲劇」を公式に「全くのデマ」であると否定している。
- 公式なその後はないが、小説版ノベライズではパズーとシータの再会に向けた希望あるその後が示唆されている。
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